平成25年福岡県公立高校入試より(理科)

今年度の福岡県の公立高校入試問題が、正式に公開されました。著作権の問題が発生するので問題自体を公開することは控えますが、以下のHPで確認できますので、こちらでご覧になって下さい。

平成25年度福岡県高等学校入学者選抜学力検査問題の公開および閲覧について (福岡県庁HPより)

すでに新聞などで確認された方も多いかもしれませんが、一応こちらの問題を見て感じたことを書いていきたいと思います。と言っても全ての科目を書くわけにもいきませんので、今日は理科に絞りたいと思います。

まず全体的に、相変わらず福岡県の理科の問題は「実験・観察」を扱ったものが定着しており、全ての大問題にて何かしらの実験が関係しているものになっています。そのため単純に語句を覚えるだけで対応できる問題が少なく、丁寧な対策が必要になるのですね。

今回その中でも非常に目を引いたのが、大問題3にある金属の密度に関する図ですね。そもそも一般的な高校受験生において、密度の概念はなかなか定着しない部分では無いかと思います。その密度を求めるための質量や体積がグラフ化されているので、どの座標を読み取ってどのように計算をするのかで迷った受験生も少なく無いのではないかと思います。(なお全く関係ありませんが、直線を引けばAと同じ密度となる物質は分かりますが、点だけで見ているととても一直線に並んでいるようには見えません。錯視の一種に似たようなものがありますよね!)

また第二分野からも、大問題1での出題が無セキツイ動物をテーマにしているもので、大問題が全て無セキツイ動物をテーマにしている問題はかなり珍しいのでは無いかと思います。聞かれている内容もそれなりに見落としやすいものだと感じるものなので、受験生にとっては厳しい問題だったと感じますね。

ではもう少し詳しく見ていきます。まず第一分野の問題(大問題3・4・7・8)から。

今回は総じて、物理的分野よりも化学的分野の方が難易度が高く感じました。先ほど書いた「密度」の内容もそうですが、大問題4で扱われている電池に関して問4の記述量がかなり多いものになっています。答えるべき内容は基本的とも言えることですが、「どこまで答えるべきなのか」ということがわかりにくくなる出題と言えるかもしれませんね。

その点、物理的分野に関してはオーソドックスな出題であり、かつ聞かれている内容も典型的なものだと感じます。そこでこの分野を得意としている受験生はかなり有利だったでしょうね。

次に第二分野の問題(大問題1・2・5・6)について。

これはどの大問題もやや難しくなっているように思います。例年とほぼ変わらない内容であるものは大問題6くらいで、後はどれも一癖あるような出題ですね。大問題1は先ほど書いたとおり無セキツイ動物がテーマになっており、かなり解答のポイントを見落としやすい。大問題2はこの問題の中で、「植物のつくり」と「遺伝」が両方とも出題されています。ともに難しい設問では無いのですが、どちらかでも苦手な分野があれば、面食らってしまう可能性はありますね。

大問題5の地学的分野においては、火成岩の性質では無く鉱物の性質であるため、ここまで手が回っていない受験生もいたことでしょう。またそれ以上に、柱状図が非常に考えづらくなっています。地形図と合わせて「どちらがより高い(低い)のか」が掴めないと、問3は正解できないことでしょう。

こうなると第二分野の内容は、大問題6の透明半球の問題をミス無く解き、それ以外の問題でも解けるか解けないかの取捨選択が必要になる問題だったと感じます。

さて以上を総括して。まず冒頭に書いたとおり、福岡県の問題は単純に語句を答えさせるだけの問題はほとんど出題されません。実験であったり、観察であったりを元に、「それから何が分かるのか」に重点を置かないとスムーズに解答することはできないのです。そのため今後の受験生のみなさんは、基本事項の確認だけでなく、教科書に出てくる実験の図であったり、生物の観察結果であったりを丁寧に覚えておくことが重要と言えます。

その上で、やはり興味を持たないと勉強は進みません。私も経験がありますが、理科は「覚えることが多くて、なかなか興味が持てない」という中学生も多いでしょうね。けれども暗記を中心に勉強をしているから、実験などの内容も「更に暗記量を増やす」ものでしか無くなります。そもそも理科での実験や観察は、それを元にして様々な法則が見つかったのですから、まず実験から何が分かり、観察からどのような事が分かったのか・・・ここが理科の勉強のスタートなのです。

このような立場に立てば、実験や観察の内容を覚えることは、理科の内容を覚える「手助け」になってくれるものなのです。このように考えると、今までよりも少しくらいは”理科が好きになる”かもしれませんよ。もしもそうなってくれたら、理科の点数が伸びるだけでなく、この福岡県の問題自体がとてもいい教材になってくれます。ここまで実験や観察に特化した問題ばかり扱っていることも、珍しいですからね!

ということで理科の問題をおおまかに見てみました。大学入試の時もそうでしたが、私がこのような記事を書いている目的は、これから受験生になる人に向けて、少しでも勉強のヒントになってくれれば、ということなのです。ですのでぜひ、上に書いたことなどを参考にして、より良い対策を進めて下さいね!

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