平成25年福岡県公立高校入試(数学)より

昨日に引き続き、火曜日に実施された福岡県の公立高校の入試問題から。ただし例によって、問題は掲載をしませんので内容は福岡県のHPにてお願い致します。

平成25年度福岡県高等学校入学者選抜学力検査問題の公開および閲覧について (福岡県庁HPより)

今日は数学の問題を見ていこうと思いますが、まずは全体的なものから。昨年から大問題3が「文字式を用いた証明」から「統計分野」に関する問題に変わりました。新課程になるということで動向が注目されていましたが、昨年と今年と同じ形式であったことを考えると、今後はこの出題パターンが定着するかもしれませんね。

ただしその分、大問題1の小問集合が一つ減少し9問となっています。できるだけこの部分で時間をかけたく無い受験生には好都合かもしれませんが、毎回の図形問題の正答率を考慮すると、あまり嬉しくない受験生も少なくないと思います。

こういう形式の変化を踏まえて今回の問題を見てみると、昨日まとめた理科の問題に比べたら随分とマイルドになっているという印象を受けますね。数学が全てでは無いと思いますが、大問題5・6の図形問題が例年よりも随分易しめに感じます。このことから、図形問題の出来不出来が合否に影響するような、上位レベルの高校の受験生が得点を伸ばし、そうでない受験生は普段とあまり変わらない結果になっているのでは無いかと感じます。

ではより細かく見ていきましょう。まず大問題の小問集合では「ほぼ傾向通り」の計算が出題されています。毎回福岡県の計算問題は「負の数の平方」が出てきます。この点もしっかりと継承されているので、こういう問題は間違えないようにしたいものですね。更に小問集合の最後にある図形問題は、円が絡まない分「等しい角」を見つけることが難しかったかもしれません。相似な三角形を素早く見つけられるかどうかが勝負でしょうね。

大問題2の文章問題。こちらに関しては、連立方程式の問題としてはやや難し目ではありますが、福岡県の問題としては「割合を用いた条件式を立式する」ことを使った典型的な問題。これもしっかりと対策をしていた受験生は落とすことができません。

大問題3は昨年に引き続き統計分野から。統計値を用いた推論を記述する形式も昨年と同様です。つまり以前までの証明問題と同じような感覚で、大問題3は記述しないといけません。また平均値を用いた推定も昨年と同形式。どちらかと言うと数学が苦手な受験生にとっては、以前の証明問題よりも昨年からの統計分野の問題の方が解きやすいかと思います。なのでこの問題を得点源にできるよう、対策を進めて欲しいと思います。

大問題4は一次関数からの出題。小問3についてはやや難しい問題かもしれません。問題文から「妹の出発した時間」や「妹が図書館まで歩く速さ」が分からないため、何を基準に移動を把握すればいいのか分かりにくいですね。きちんと「Q地点に到着した時刻」と「Aさんが追いついた時刻」とを結びつけることができれば、後はグラフを考えるだけです。・・・が、このようなことを柔軟に考えることができるのは、かなり関数に慣れている受験生に限られてしまうのでは無いかと感じます。

大問題5の平面図形。これまた昨年同様、図形の証明と図形量(辺の長さ)を求める小問題の構成になっています。以前の傾向として、この平面図形の問題で面積や線分に関する”比”が出題され、これが受験生をかなり苦しめていましたが、昨年も今年も、図形量を計算するだけの問題しかありません。そのため以前の問題よりも”マイルド”に感じるのでしょうね。・・・と言っても、きちんと辺の長さを求めることは、いつも通り少し難しいものとなっていますよ!

そして最後の大問題6の立体図形。こちらで注目すべきは、小問題の1と3かと思います。(1)は昨年と同様、「体積比は相似比の3乗」という事から簡単に求められます。そして(3)は典型的な「折れ線の長さの最小値」の問題。したがって、直接的な問題の難しさよりも「解き方を見つける段階で悩む」という事が今回は少なかったと感じるのです。これがより一層、数学を易しく見せている原因になっていると思います。

以上のことから、来年以降に受験する中学生の人に知っておいてほしいこと。まずは「典型的な入試問題の解法」を優先して理解していきましょう。入試では必ず解き方に困る問題(≒典型的では無い問題)が出題されます。しかし割合として、典型的な問題がやや増加しているように感じるのです。だとしたら、まずは典型的な問題だけは確保して、思考力を試される問題に余裕をもたせられるようにしましょう。

ただし気をつけて欲しいのは、典型的な問題が増えることにより「問題が解きやすくなる」ということと「合格しやすくなる」ということは、すぐには結びつきません。自分にとって解きやすい問題は、他の受験生にとっても同様なのだということを、常に意識をする必要があるのです。そのため今まで以上に、思考力を試される問題で合否の差が生まれると思うので、対策は慎重にしなければならなくなるのです。

よって「典型的な入試問題の解法」を理解した後に、「関数や図形」の問題での失点を出来る限り減らす工夫・対策をしていくようにしましょう。そのためには以前の公立高校の入試問題の関数や図形の問題がスラスラと解けるようになれば、自然と解き方が見えるようになってきます。ぜひ早めに過去問題に取り組むことができるようにしましょうね!

最後に、基本的に私は「解答速報」や「問題の解答・解説」を公開するつもりはありません。私がこのような問題分析を書いているのは、今回の受験生のためというより、今後の受験生の人にとって「勉強の方針」を知ってほしいと思うからです。試験が終わった後に、試験問題が難しかっただの簡単だっただのは、受験生には必要ありませんからね。それよりも今回の問題を踏まえて、のちの受験生がどれだけ情報を生かせるか・・・という事のほうが、塾として必要なことだと思っているのです。

では参考になるようでしたら、ぜひ有効に活用して下さいね!

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