もともと二次試験では、かなりの応用問題が出題されることが多いものです。特に数学などは、苦手な人ならば逃げ出したくなるくらいの難問も、それなりに出題されていることが分かります。このような問題は、大問題1問を正解するために数十分や一時間近くかかってしまうものもあるのです。考えるだけでゾッとしますよね(笑)
このような問題は対策が非常に難しい。それは問題が難しいだからではなく、”対策が難しい”ものが多いのが特徴です。「解き方は分かるけれども計算で困ってしまう」という問題よりも、「そもそも何を計算していいのか分からない」という問題が困りものなんですね。このような問題は、いろいろな解き方を理解した上で、”それの何が解法として使うことができるのか」という対策が必要となるのです。
そうすると「似たような問題が少ない」または「関連する問題が思いつきにくい」という状況になります。そのような問題では、まず完解を目指すよりも「どこまで手が出せるのか」ということを試行錯誤する力が必要になります。
さて一般的に受験勉強では、このような問題の対策が非常に難しい。何かしらの応用問題を解いて力を付けないといけないのですが、その応用問題を解くために”一問あたり1時間や2時間などの時間がかかる”ことがあります。このように一つの問題に粘り強く考えていく勉強は、他にもいろいろな科目の勉強をしないといけない中で行うのは、気持ちの部分で「本当にこのような勉強をしていていいのだろうか」という疑問を持つことが多いのです。
現在夏休み期間中ですが、この期間では「まずは基本問題の定着」ということがよく言われます。それは確かに必要な勉強ではあります。しかし今の時期だからこそ、応用問題に粘り強く挑戦してみるという時間的な余裕があるのも事実。そこで基本問題と共に、自分が目指している学校のレベルにあった応用問題に挑戦する勉強も行うようにしましょう。
しかしここで「自分の目指している学校のレベルの応用問題」というものが、具体的にどのようなレベルなのか分かりにくいものですよね。このような対策のために「その学校の過去問題」をチェックすることが必須となるのです。
以前、過去問題を勉強することに懐疑的になっている生徒について、こちらのブログで書いたことがあります。曰く「同じ問題が出るわけでは無いのに、過去問題をやっても意味があるのか」という意見。これに対して”なぜ過去問題を勉強しておかないといけないのか”という答えの一つに、上に書いたことがなっていると思います。同じ問題が出題されなくても、”どのようなことが聞かれやすいのか””どのレベルの問題が出題されるのか”など、過去問から見えてくることは非常に多いのですから。
そこで先ほど、基本問題と共に応用問題も勉強することを書きましたが、その前に今のうちから「志望校の過去問題」を見ておくようにしましょう。これを実際に解いてみるのは、もう少し後でもいいかもしれません。しかし問題をじっくりと検討することは今の段階からやっておいたほうがいいと感じます。
こうやっていろんなことを想像しながら問題を見ていくので、全国の大学の過去問題を見ていくのは非常に面白いのですね!「入試問題を見ることが面白いわけがない!」と思われるかもしれませんが、その大学が、いろいろと工夫をして受験生のどういう力を確かめたいのか・・・この思いが詰まったものが入試問題ですからね。入試問題を見ていると、少なからずその大学の考え方というものが伝わってくる気がするのです。
ということでぜひ、この今の期間を有効に使い、今後の勉強がスムーズになることを期待してこの記事を書きました。ぜひ志望校のレベルに関係なく、いろんな方に参考にしていただければと思います!