現代文の単語帳

先日の国語辞典に関する記事にも関連しますが、うちの塾の自習室には「現代文の単語帳」が置いてあります。ぜひ現代文の勉強に活用して欲しいと思い、随分前から活用できるようにしてあるのです。しかし英語や古文の単語帳に比べ、なかなか活用されている様子はありません。やはり現代文に使われる言葉は、あまり力を入れて”覚える”という意識が湧きにくいのかもしれませんね。

さて今年の1月に行われたセンター試験の現代文。こちらの大問題1の評論文を見てみると・・・これが評論文よりも随筆文に近い内容。また非常に言葉が難しく、普段の現代文の勉強をしていた受験生にとっては大変な問題では無かったかと思います。また大問題2の小説は、本文の中に短い短編の文章が含まれているという複雑な構造。その短編が主人公の思いを表していることを読み取らないといけない、かなり高度な問題であると言えます。

受験生で無くても、この2つの文章は現代文で書かれているため、一度読んでいただきたいと思います。そうして「現代文の試験では、どれほど読みづらい文章を読まないといけないのか」ということを、ぜひ実感できるはずですから。

この2つの文章が読みづらい理由の一つが、普段はあまり使わない言葉が多用されていること。現代語なのでおおよその意味は掴めるものの、筆者の主張であったり登場人物の心情などを丁寧に読み取る時には、この言葉に対する知識(=語彙力)が必要不可欠となります。そこで「現代文であっても、普段使わない言葉」については、英単語や古文単語と同様に丁寧に知っておかないといけないのですね。

また近代の文章においては、外来語に由来する、いわゆる「カタカナ言葉」が頻繁に出てきます。これも元の言葉を知っていれば難なく理解できるものですが、そうでないならばやはり丁寧に覚えていく必要があるでしょう。

このように見ていくと、現代文の対策をするためには、問題として使われやすい言葉を覚えていく・・・という、英語などに近い勉強が必要になるのです。そうしたら現代文の単語帳も重要な教材となり得るのですね。

私自身は、さすがに大学受験レベルの国語は指導できる自信がありません。しかし専門外の科目の中では最も興味深く勉強ができる科目であると言えます。そのため塾を開く段階から、現代文が勉強しやすい環境を整えようとしていたのです。

現代文はちゃんと対策をする必要がある科目です。そしてそれは「単に問題を解いて答え合わせ」程度では、対策と言うことは出来ません。問題を解くために必要な知識を身に付け、問題のタイプに沿った解法を学び、それを実践して解答を導くことができるようになって、初めて”対策をした”と言えるのです。

随分前にこちらに書きましたが、私が前職の時「この先生はすごい!」と実感したのが現代文の先生でした。その先生はしっかりと「現代文の”解法”」を教えていたのです。これは簡単なようで、非常に難しいことなんですよ!

最後に今回触れている、今年の1月に行われたセンター試験の問題を見るためのページをリンクしておきます。ぜひ受験生ならずとも、興味が湧いた方はご覧になって下さい。普段使っている現代文がこんなにも難しいものであることが、よくわかると思いますよ!

平成25年度本試験問題 (大学入試センターHPより)

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