物理の勉強における最高の本

一昨日、昨日の記事の続きになります。

高校物理の内容において、①教科書に出てくる関係式(公式)を全て網羅し、②基本的なものはその証明まで図解してあり、③2次試験で扱われるような高度な応用テーマが取り上げられ、④高校範囲を超えた発展的な物理の内容も紹介してある。また⑤計算で必要な近似値や物理定数をまとめてあり、⑥必要な数学の知識まで整理してある。それでいて⑦そこまでページ数が多くない・・・こんな本があったらいいと思いませんか?

このような本があったら便利ですよね。物理の勉強に必要な道具(予備知識など)を、ほとんど全てカバーしているんですから。・・・ところがこれが実際に”あるんです”。

これが以前に紹介した「図説」なんですね。物理の図説はいくつかの出版社から出ているので、少し大きめの書店に行けば普通に売っているようなものです。それなのに意外と、物理の勉強の話になった時にこの本の話題が出ることが少ないのです。と言うか、図説を活用しているという話を聞いたことがありません(笑)。

けれども図説には、上に書いたような特徴があります。とかく物理の問題は、具体的な実験で観察されるものを、模式化して考察していくことが多いものです。だとしたら問題として扱われている内容の”背景”が分かれば、理解は自然と深まってくるのです。難関大学では頻出の”サイクロトロン”なども紹介されていますし、熱力学の”断熱変化”と”定温変化”の違いなどの間違えやすいポイントも丁寧に図解されています。

またこのように受験に特化しなくても、単純に読み物としても面白い。磁場に射出された荷電粒子がローレンツ力で螺旋運動をする様は、写真で見るだけで何だか感動しますよ(笑)・・・とこれはやや専門的ですが、身近なところでもある種の蝶やクジャクの羽根がなぜあのように光沢を持って様々な色を持っているように見えるのか、電磁調理器はどのような仕組みで発熱させているのか、なんてことを眺めているだけで、それなりに勉強出来ます。

さてこのように書いている図説ですが、受験物理においては大きな欠点(と言うより致命的な欠点)があります。それが「演習問題が一つも無い」ということです。図説をずっと眺めていても、これだけでは全く点数は上がらないと思います。

要は使い方なんですね。図説は問題集にはなり得ません。しかし物理の勉強には非常に大きな力を持っていると思います。もしも本当に物理の内容を理解しようとしたら、この図説は非常に強力な味方になると言えるのです。

そこで学校の授業や塾・予備校での講義の後で、関連事項を読んでみる。また練習問題(これは2次試験の問題のような、応用問題の後が望ましい)の後で、関連事項を読んでみる。参考書を見ていてイメージしにくい部分が出てきたらすぐに開いてみる。・・・など、物理の勉強の”補助”として使えば、これほど効果的な書籍は他にありません。

そこでぜひ物理の勉強のお供に、図説を準備しておいて欲しいと思うのですね。

・・・ところがこのような事を書いておいて何なのですが、さすがに今年の受験生にとっては、のんびり図説を見ている暇は無いと思います。受験生はどうしても、”問題が解けるかどうか”に目が言ってしまいますしね。そこでこのような勉強は、まだ1~2年生のうちに、また可能であれば「”高校”という学びの場」でやってもらえたらと思うのですね。

何度も書きますが、私は物理が苦手でした。それがここまで興味を持てたのは図説の力が大きい(もっと大きな影響を受けた参考書もありましたが)のです。だからこそ、自分が興味を持てて勉強が効率よく出来た方法を、生徒たちにも還元したいと思っているのですね。私は割と、授業で図説を見せたりしているんですよ。

高校の教科書と教科傍用問題集。これだけでは物理の中身は分からないと思います。高校の教科書は物理の学術寄り、問題集は演習寄りの構成になっていると思うので、そのどちらかに躓いてしまうと、もう片方も分かりにくくなってしまうのです。だから物理は、解説と演習がまとまっている市販の参考書の評価が高くなってしまうのですね。”学問”の物理と”受験”の物理をリンクさせているので、その内容がつかみやすくなっているのですから。

だからここを一つのポイントとして、高校の授業も進んでいけばいいと思います。そうすれば一昨日に書いたようなゲンナリした生徒が少なくなってくれるでしょうからね。

長くなりましたが、いかがだったでしょう。もしも何かの機会があれば、物理の図説の中身を見てみて下さい。きっと「そうだったのか!」と驚くものが見つかりますよ。

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