今年の福岡県の数学

昨日のこちらの記事の続きを書きたいのですが、福岡県の公立高校入試問題が公開されましたので、今日はその事を書きたいと思います。ただし問題や解答は、インターネット上での公開を認められていないので、あくまで私の所感を書いていくようなものになります。

まずは昨日の別ブログで書いた内容を、こちらにも転記しておきたいと思います。

---引用ここから---

大問題1の小問集合。
図形問題が無くなったのは以前の通り。統計分野が小問扱いになり、H23年のような形式になった。どれも例年通りの難易度。

大問題2の連立方程式の文章題。
きちんとCに関する条件の具体化が出来れば、今までにも出題されていたレベルの問題。ただ一見すると3文字の連立方程式に見えてしまうので、ここで躓かないように。

大問題3の証明問題。
昨年に続き、文字を用いた倍数の証明。受験生にとっては、よく見る問題である”隣り合った”という数では無いため、やや扱いにくく感じたかもしれない。ただし文字を使い分けられれば解答は容易。

大問題4の関数。
H23年の問題と(3)の解法がほぼ同じ。ただし最初の温度が18°Cであることをうまく処理しないといけない。

大問題5の平面図形。
福岡県の問題に頻出の、ある三角形が今回も出題。この扱いを知っていれば(2)も容易。まだ検討はしていないが、別解も多そう。

大問題6の立体図形。
(1)はねじれの位置の辺を具体的に考えていくので、本数を答えるよりもむしろ紛れが少ない。(2)は相似な立体を扱っているのではない事に注意。(3)は全体で見たら難し目の問題であるものの、難易度は例年並み。等脚台形と平行線から具体的な長さを求めていけば良い。

---引用ここまで---

これは大体10分程度でざっと見ただけで書いたものなので、より詳しく見た感想をまとめておきたいと思います。

さて本題の前に、実際の試験問題へのリンクを貼っておきます → 平成27年度福岡県立高等学校入学者選抜学力検査問題
ということでこれからが本題。もし良かったら、問題と併せてご覧いただければと思います。

大問題1の小問集合
(3)は例年通り”負数の二乗”が出題。確かに基本事項としては重要なものなので、確実に身に付けておきたい。(8)はH23年の問題とほぼ同じもの。他の問題でも見られるが、今年の問題はH23年と酷似しているものが多い。また(8)と(9)は例年であれば出題が逆となっていた。ほとんど影響することは無いと思うが、見た目は驚かされる。

大問題2の連立方程式
今年は二酸化炭素削減をテーマにした問題。福岡県ではリサイクルや省エネルギーなどを題材にした文章題が非常に多い。内容としては、一見すると未知数を3文字使わないといけないように感じてしまうところが難しいか。受験生が苦手な百分率や図形量が出てきていないので、Cの条件を数値化出来れば後はスムーズに進むだろう。計算としてのレベルは例年並み。

大問題3の証明
昨日の引用通り。証明で2文字を使うことに慣れていない受験生もいただろう。

大問題4の関数
(1)と(2)は例年通りの出題。(3)は出題意図が掴みやすく、H23年の問題と解法が全く同じ。そこで解きやすい問題に感じてしまうが、H23年と同じようにやってしまうと”やかんの中の水は最初に18°Cである”という条件を見落としがち。落ち着いて解かないと、足元を掬われてしまう。なお、福岡県の特徴であるが、関数の問題を無理に計算だけで解こうとすると難しい。適度にグラフの活用を考え、負担を減らしてから計算をするべき。

大問題5の平面図形
(1)の相似の証明は、円に内接する三角形の扱いとして非常に基本的。例年以上に易しい。(2)は過去問をどれだけやっているかが分かれ目。3等分された弧の長さはH25年に類題があり、それと同様の解法で正解を導くことが出来る。さらに三角形の面積の計算で、H26年の問題と同様の解法を用いる。具体的な角度の扱い方はH24年に通じているものがあり、これらの問題を丁寧に理解していれば自然に解答することが可能。ただし未経験であったり、単に答えを合わせるだけの勉強をしていたのであれば、かなりの難問に感じるであろう。

大問題6の立体図形
(1)は図形がシンプルなものなので考えやすい。例年のような”ねじれの位置にある辺の数”ならばつい見落としてしまうような紛れが生じるが、今回は一つ一つの辺を検討していくためその心配が無い。(2)はあまり目立たないもののやや難しい。扱っている図形はH25年のものと同様。また中点で分割をした図形の体積であれば、H24年にも類題がある。しかしどちらも”相似な立体”を扱っているものであり、今回の問題と異なっている。今回は丁寧に体積を計算するか、いずれかの立体の体積を基準に割合で計算していく方針になるであろう。(3)は直球勝負の難しさの問題。断面が等脚台形になることを見抜き、そこからDK(またはEJ)の長さを考える。これはH22年に類題がある。その後△ACDで考えることになるが、AとKからCDに垂線を下ろすのが自然な解答であろう。この発想はH23年に類題がある(ただしH23年のものには、目が覚めるような別解もあるが)。結果として、福岡県の図形の問題としては標準的なものであると感じる。

このような感じだと思います。他の大手の学習塾さんではどのような評価なのか分かりませんが、私の個人的な印象としては「例年通りの出題、例年通りの難易度」というもので、過去問を丁寧にやっていれば問題なくこなすことが出来、それを怠った受験生は手が出せないというものになっていると思います。

それにしても毎回思うのが、やはり福岡県の入試は本当によく練られているということ。類似形式の問題集や模擬試験の問題もたくさん見てきましたが、計算問題の出題意図、図形の設定、問題文の書き方(なにげにこれが最もすごい部分です)、どれを取っても本試験が頭一つ抜き出ています。

そこで、使い古された表現ではありますが、”過去問が最も無駄のない対策”と言えるでしょうね。ただし大問題5のところでも書いたように、問題を解いてその答え合わせをするだけでは、対策すべきポイントがなかなか掴めないと思います。そういう時には、学校の先生や塾を使ってみるべきでしょうね。

ということで、今後受験する人にとって少しでも役立つように考えながらまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。

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