歴史的名著

一般の方にはあまり知られていませんが、日本で出版された数学の専門書において、歴史的名著と言われるものも少なくありません。また塾業界にいると数学を始めとする勉強の世界とは近いものの、このような専門書の話などはあまり耳にすることはないのです。そこで今でもそういう本が話題になっているのか分からない部分もあるのですが、たまたま先日、塾に置いてあった本を開いてみたので、そのことについて書いてみようと思います。

私は大学受験の後、高校の数学の先生の勧めで解析概論を読みました。やや古めかしい文章で、かつ当時の私にはかなり難解な内容だったので、読み進めるのは非常に苦労したことを覚えています。1日で1ページしか進まない・・・なんてこともあったんですよ。

そしてこの本をきっかけにして、著者である高木貞治さんに興味を持ったのです。残念ながら私が生まれた時にはすでに他界されていたのですが、私が大学に進む頃はいろいろな書籍が復刻されて、その内容に魅了されていったのです。

さて大学に進学をした当時、数学科の先生とお話をしていると「高木貞治先生と言えば、近世数学史談近世数学史談を高校時代に読んで、その影響でこの道(数学の研究)に進んだようなものだ」と言われることが少なくなかったのです。何人もの先生がこのように言っていたのでその内容がとても気になったのですが、残念ながら当時は絶版となっていて、入手することが出来ませんでした。

その事を、当時は授業すら受けたことが無かったある先生が気にかけて下さって(後のゼミの先生です)、1~2回ほどしか面識の無かった私に私物の本を貸してくれたのです。

この内容が非常に面白かった。数学の本であるため多少は数式が出てくるものの、それ以外の文章を読むだけでも非常に興味深い。その内容は中世から近世の数学の歴史を扱ったもので、数学科の学部生である私の琴線に触れるガウスやアーベルなどの有名な数学者が、活き活きと描かれているのです。もう夢中で読んでしまいましたね。

その後大学を卒業してから、この本が復刻されたことを知りました。そこで大きめの書店をまわって、その書籍を購入したのです。この時の本を、今でも塾に置いているのですね。

これを書きながらペラペラとめくってみると、当時のワクワク感が蘇ってきます。やはりこういう気持ちにさせてくれる本は、時代を問わず「歴史的名著」と言えるでしょうね。

なお私もこの本は素晴らしいと思いますし、出来れば数学に興味を持っている高校生にも読んで欲しいと思いますが、やや古めの文章と高校レベルからはかけ離れた数学が並んでいます。そこである程度難しい本であると認識しておいたほうがいいでしょうね。・・・けれどもそれを乗り越えられるのであれば、これほど素晴らしい本はなかなかお目にかかれません。


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