教科書の足かせ

今日、この記事を読んで「確かになあ」と納得してしまいました。

国立大学 (2017年9月号) ※pdfです

こちらの10ページに、現在の学校の教科書に関する問題点が指摘されています。実際の記述はリンク先をご覧頂くとして、簡単にまとめると「学習内容は増加しているにもかかわらず、教科書は”ページを増やすことが出来ない”という足かせがある。そのため、生徒にとって分かりにくい記述になってしまっている」ということなのです。

塾の仕事をしていますが、私はあまり教科書には明るくありません。けれどもそんな私でも、この言葉は納得することが出来ます。確かに扱っている内容に対して、それを解説している分量が少ない・・・ちょっとカッコつけて表現すると「行間が広い」のです。その状態でたくさんの内容を扱っているので、その内容を知っている私にとっては分かるものであっても、初学者である生徒たちが教科書だけで理解するのは難しいことでしょう。

またその行間を埋めるための学校の授業も、やはり「決められた時間内で決められた範囲を終わらせないといけない」という足かせがあるわけです。だから途中の過程をすっ飛ばして「結局はこうなってしまうのだ」という指導に陥りやすい。ならば私がよく書いている公式丸暗記のような形に、指導が収束していくことでしょう。

本当に頻繁に書いていますが、生徒たちを見ているとこの行間があまりに埋まっていないことに驚かされます。言い換えれば「よく分からないけど、結果を覚えないと」とやっている生徒があまりにも多い。それに対して苦言を呈しても、これまでの勉強がそのスタイルでやってきたため、何を指摘されているのかが本当に分かっていないのです。

もちろんこれは、全ての生徒に当てはまるものではありません。気づく生徒は少なからずいて、きちんと中身のある勉強に修正していっています。しかしそうでない生徒は、とても不幸であると言えるでしょう。そうなる原因が自分だけでなく、こういう外的なものにもあるのですから。

こういう現状を見ていると、もう少し教える内容を減らすか、教える内容に対して補足説明となるような記述を増やすかしないと、どんどん悪い影響は広がっていくような気がしてなりません。実際、ここ数年で公式丸暗記の傾向はぐっと増えてきたように感じられるのです。だからついつい、このブログでも何度も書いてしまうのですね。いつか社会的に歯止めをかけないと、これから未来の教育に大きな影が広がってしまうかもしれません。

きちんと考え、理解し納得する。・・・こういう当たり前の勉強が出来るように、もう少しハード面の改革も検討してくべきでしょうね。

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2 Comments

  1. 里見千尋

    こんにちは。ご無沙汰しております。

    私見ですが、「教科書は”ページを増やすことが出来ない”という足かせ」という表現は、注意が必要と考えております。
    ・旧旧課程から旧課程に移行したとき
    ・旧課程の改訂版作成時
    ・旧課程から現行課程に移行したとき
    のそれぞれで制約条件が緩んできているからです。もちろん、「定価」の問題が解消しなければ、ページ数問題は解決が難しいのでしょうが。

    ちなみに、先日このブログでも触れられていた「生物」では教科書や用語について、以下の生物教員の座談会があります。
    (教育新聞)
    https://www.kyobun.co.jp/commentary/cu20171109/
    ご参考まで。

    Reply
    1. nabe (Post author)

      ご指摘ありがとうございます。

      私自身、いわゆる教科書というものに対して、どのような制約があったり、どういう法的な根拠があるのかということを、それほど分かっているとは言えません。だからこのような具体的な指摘があると、とても助かります。どのような変化があったのか、確認していきたいと思います。

      また(すごく基本的なことでしょうが)、「定価」という発想はありませんでした。確かに明確な「ページを増やしにくい」要因ではありますね。

      ぜひ今後も勉強させていただきますので、また今後ともご指摘・アドバイスをよろしくお願いいたします!

      Reply

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