2018年センター試験数学IAの感想(その3)

今日もセンター試験の数学IAについて。

第3問の確率。これは中学生に対しても同じことを言っているのですが、「サイコロを2個振る問題では、目の一覧表を作る」と、ほとんどのものは容易に解けます。そうでなくても、思考の方針が立てやすく、結果としてかかる時間も計算の負担も軽減することが出来るので、今後受験する方々にはオススメしておきます。

この問題も、最初に2つのサイコロの目とその和に関する一覧表を作っておけば、(1)はそれを見ただけで解けます。条件付き確率の考え方を納得していれば(2)も、考える間もなく答えが出てきます。

では(3)はと言うと、これまた「AかつB」や「AかつC」の事象が何を指すのかが分かれば、最初の表からすぐに確率が分かります。計算の必要はほぼありません。右辺側は前半で値を求めているので・・・。

(4)についてもス~タの空欄は、問題文の事象を元に確率を求めるだけ。最後の空欄も、実は前半が場合分けの1つ(の半分)になっていることに気づけば、それほど難しい設問ではありません。

ということで、今回の選択問題の中では最易問でしょうね。恐らく記号の意味さえ分かれば、そこそこ出来る中学生なら解けてもおかしくないレベルかと思います。ここ数年、センター試験では確率が易しかったように感じますが、その中でも群を抜いて簡単だったと思います。

次に第4問の整数。

(1)の素因数分解、約数の個数は基本中の基本。(2)については、ユークリッドの互除法を使った人も多いと思いますが、係数の大きいxの方から具体的にいくつか値を代入すれば、直接組合せを見つけることも難しく無かったのではと感じます。またxの係数をyの係数で割って、「4x-7y=1」にして目安を立ててもいいですよね。

(3)においては、(1)の結果を活用することをすぐに思いつくかどうかで、随分と難しさが変わってくるでしょう。ちなみに私は、セソの空欄に対してすぐに「2、3以外の素数であればいい」ということに気づかず、少し時間がかかってしまいました。スの空欄を考えたときから自然と「2、3の個数で調節する」みたいな思い込みが出来てしまっていたので、こういう点は反省しておかないといけませんね。

ただそれでも、例年に比べたら易しめの出題であるように感じます。本番でなかなか解けなかった人でも、今見たら案外さらっと解けるんじゃないかと思います。

最後の第5問の図形。

最初の設定で図が描きやすいので、ア~ケまではすんなりと埋まります。途中、角の二等分線の定理や方べきの定理なども使いますが、特に見にくい設定では無いため、それほど困る内容では無いと感じます。

後半、サの空欄が目新しい問題ですね。直線と直線の交点が三角形の辺に対してどちら側に出来るか・・・こういうものは問題で事前に設定されていることが多く、自分で考えたことのある受験生は比較的少ないのではと感じます。また問題の意図が分かっても、それをどのように判断したらいいのか迷ってしまう受験生がいても、おかしくはありませんね。

前問で不等式が出てきたため、不等式のままで考えるよりも「もしもこれが等式だったらどうなるか」と考えると、次の手が見つけやすいのでは無いでしょうか。つまりこの問題では、等号が成立てば「三角形EBDと三角形ABCが”相似”になる」わけです。相似であればEDとACが平行になるので交点を持たない・・・これがヒントになるわけですね。

最後のタについても、途中にある「したがって~であることがわかる」の記述がなぜあるのか、と考えればスムーズに手が進みますね。その上で「もしも外心だったら?」「もしも内心だったら?」「もしも重心だったら?」などを意識しておけば、何をしなければいけないのかが自然と思いつくことでしょう。

ということで一通りの問題について書いたので、最後に全体的なお話を。

今回の問題は、「得られた結果から考察する」というものが目立ちます。これは言うまでもなく『暗記や解法テクニックに頼らない思考力重視の入試』という、今後の入試改革の方針を意識しているものでしょう。

実際のところはどうだか分かりませんが、私にはこれが「センター試験だってこれくらいの事は出来るんだぞ」とアピールしているように感じられてなりません。入試改革の槍玉に挙げられて、ここ最近のセンター試験は”入試の悪い部分の象徴”みたいに扱われています。しかし果たしてそうなのだろうか、またセンター試験では本当に思考力が測れないのだろうか・・・そんな疑問に対する、1つの答えのような気がしてならないのです。

どうしても一部の問題に限られてしまいますが、センター試験はかなり意欲的な出題をしています。その中では、暗記のみでは太刀打ち出来ない問題、問題の条件や導いた結果から論理的に考えないといけない問題、定義から始まる基礎的な理論の理解を問う問題など、新共通テストで重視されているものと重なるものも多いのです。

こういうものが「一般にはあまり知られていない」のが、何だかちょっと残念に感じてしまいますね。まあ・・・そこまでセンター試験の擁護をする義理も無いのですが(笑)

ということで、今度は数学IIBについて書いていきたいと思います。

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