すでに絶版になっている参考書ですが、ものすごくいい参考書なのでご紹介。
この参考書が目指しているものは、「文法問題を解くために英文法を勉強する」のではありません。本当の意味で「英文法を基礎から理解していく」ことなのです。このことを端的に表すのが、この本の一番最初の項目が”後置修飾”であるということですね(笑)
例えば分詞などによる後置修飾は、中学校の英文法における”裏番長”的なものだと思っています。表立っては”関係代名詞”とか”現在完了”とか、そういうものが難所となりやすいのですが、実際に英語で躓いている生徒は後置修飾などの関係が本当に分かっていないものですから。
さらに後置修飾の関係は、基礎中の基礎の英文から少しレベルアップしただけで、その構造が目の前に現れてしまいます。だから早い段階で仕組みを理解していれば、そのメリットは計り知れないものになるのですね。
こういうポイントを、かなり平易な例文を用いて簡潔に説明されています。小難しい解説が延々と並べられているのではなく、自分で文や言葉のカタマリを作っていくことで、それらが身につくようになっているのです。
ただこれだけ学びやすくなっているものの、それでも英語が苦手な人が本だけで勉強するのは難しいものです。この点においても付属DVD(と公式サイト)にある授業動画で、カバーされているのです。・・・これ、実はとんでもない分量の動画があるので、これだけでも値段が付けられないほどの価値があると思いますね。
惜しむらくはすでに絶版になっていて、入手が困難になっていることですね。もしも残っているものが店頭にあれば、ぜひ手にとってみて欲しい本だと思います。
また、この本の続編とも言える次の本もおすすめです。
こちらは「主語を□(四角)で囲む」ということを起点にして、前書と同じく基本的な英文法を解説している参考書(兼ドリル)になっています。実際に英語を指導している多くの先生から絶賛の声が上がっている本ですし、私も春から指導にずっと使っているものです。
きちんと英語を身につけていく・・・こういうことを目指している方は、ぜひこういう本を”活用”してみるといいでしょうね。
なお次の本は、よく目にします。
こちらの本もいい本ではありますが、名前がとても似ていて間違えやすいので、入手を希望される方は気をつけられてください。