四技能と文法

もうすぐ1歳8か月になるうちの長男が、だんだんと言葉を覚えてきました。まだ明確に発音することは難しいのですが、こちらの発声を真似しようとしていますし、一部こちらの言葉を理解しそれに反応するようになってきました。つい先日生まれたばかりのような気がしますが、確実に成長しているんですね。

最近の英語指導や入試英語において、”四技能”という言葉が頻繁に出てきます。これは「読む・書く・聞く・話す」という4つのスキルのことを表し、これらをバランスよく習得していくことで、英語を実生活に”使える”ものとして学生に身につけさせようとしているのですね。

さてここで。言葉の習得とは”真似”からスタートするものです。ではこの四技能の中で一番真似しやすいのはどれなのでしょう(このうち「聞く」というものは、真似の度合いを評価するのが難しいので除外しようと思います)。

おそらく、うちの長男のように「話す」ことでしょう。まだ言葉の理解もままならないのに、文章の読み書きを真似するのは難しいことですからね。まずは周りの人たちが言っていることを聞き、それを真似することで少しずつ習得していくはずなのです。

だから私も、英語の学習の初期においては「ちゃんと聞き、ちゃんと声に出す」ということが必要だと考えています。・・・いつも英語の指導においては文法文法ってうるさいんですけどね(笑)

英語が苦手な中学生に英文を音読させようとすると、驚くほど読めません。それは、ネイティブのようなそれっぽい発音で、ということでなく本当にどう読むのかが分かっていないケースが多いのです。そのため教科書の本文の中で、どれが自分の知っている単語でどれが自分の知らない単語なのかの区別ができないのですね。なぜなら、きちんと一語一語を発音しようと思ったら、その一つ一つを確認していかないといけないはずですから。

ではそういう子たちにどうやって指導をするべきなのか。これはまず英語を聞かせることでしょう。発音を聞き、一つ一つの単語がどのような音なのかを確認しないと、それを真似して発声することはとても難しいことですから。

ただこれだけでは不十分で、合わせて生徒たち自身が「これを真似しよう」と思ってくれないといけないのです。どれだけ指導の中に「聞く・話す」を入れたとしても、それを生徒側が受け入れるつもりがないとほとんど役に立ちません。
(きっとこれが、英語が音読できない生徒の状態だと思います。学校で「ただ聞いている」となっているから、それが上滑りしているのでしょう)

ということで・・・現実にはなかなか難しいんですよね。ネイティブが英語を習得したのと同じだけ英語を聞き、それを自分で真似しようと試みて、そしてきちんと身につけるためにかかったのと同じ時間がかけられるのであれば、それが理想でしょう。しかしそれを今の中高生や、またその環境を中学・高校に求めるのは酷な話です。

私は、この差を埋めるものが”文法”だと思っています。(← こうやっていつもの考えに戻るわけなのですが(笑))
学校で学ぶ英文法は、決して「文法問題を解くため」のものではありません。文法が分かるから「読める」のですし、文法が分かるから「書ける」のです。また文法の補助があるから「聞ける」ようになる時間が短くできますし、文法が支えてくれるから「話せる」ようにもなるのです。

だから最初は、しっかりと聞いて、それを出来る限り真似してほしい。
そこで英語というものに抵抗が少なくなってきたら、今度はちゃんと「英語のルール」(=文法)をやってほしいのですね。

うちの長男は、まだ日本語の文法を学ぶには早すぎます(笑)でもその時が来てしっかりと文法を学んでくれたら、日本語をより正しく使いこなせるようになるでしょう。私は親として、そういう状態になってもらいたいなあと思っていまいますね。

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