教わる国語の難しさと、教える国語の難しさ

私個人としては、福岡県の公立高校入試の国語の問題は、あまり難しいものでは無いと思っています。おそらくそこそこ”文章をきちんと読む”ことに慣れている人であれば、「読めば分かる」程度の設問しか課されていないように見えるのではないでしょうか。

けれども、それゆえに難しいのです。国語が苦手な受験生は、そういう問題ですら解けないのですから、その生徒たちに対して「読めば分かる」としか言わないのは、指導をしていないのと同じことと、私は考えるのです。

国語が苦手な生徒は、言葉を知らないことが多い。国語が苦手な生徒は、段落ごとの意味や文章全体のテーマなどを考えないことが多い。
国語が苦手な生徒は、文法的な知識がとても少ないことが多い。国語が苦手な生徒は、苦手なのに漠然と「読めば分かる」と考えていることが多い。
・・・この他にも、国語が苦手になる要素は数多く存在しています。

このような”国語に対する考え方”というものを改善していかないと、国語の点数アップに向けての根本的な解決には至りません。
そして”国語に対する考え方”を変えるという大きな変化を要求されるので、国語の勉強というものはとても難しいのです。

こちらは、昨日の中3生に対して行った、国語の解説のときに書いた板書です。(字形が激しく崩れている部分もありますが・・・まあご容赦ください)

先ほど書いたように、国語が苦手な生徒には”国語に対する考え方”を改善してもらわないといけません。そのため国語の授業では、その考え方を提示出来ないといけないのです。

もしも教える側が「読めば分かる」と思い込んでしまうとその提示は出来ません。どの部分をどのように読むことで、どういうことが分かるようになる・・・こういう思考の具体化をしないと、生徒もどう改善をすべきか分かりませんからね。

このような”国語に対する考え方の提示”が出来ないと、国語の点数アップに向けての指導にはなりません。
そして”国語に対する考え方の提示”で生徒の変化を要求されるので、国語の指導というものはとても難しいのです。

・・・

私は先ほどの板書で、「文章全体の構造を把握する」ことをテーマとして解説しました。どういう言葉、どういう表現をヒントとして、段落の内容のつながりや本文全体の構造を掴んでいくのか・・・ある意味ではかなり基本的で、ある意味ではとても難しい内容を扱っています。

「国語が苦手な生徒にここまでの内容を扱う必要があるのか?」そういう疑問を持たれる方もいることでしょう。しかし、これまでやってきた勉強で苦手な要素が減らないのであれば別の勉強法を試すべきでしょうし、そこまでやるのが入試対策です。ここは私も、指導に妥協が出来ないところと言えますね。

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