昨日の投稿の画像でも分かってもらえると思いますが、私の国語の指導の方針は「本文をきちんと読み取ること」です。語彙力・文法力や文章構成の把握、さらには扱われやすいテーマに関する知識などを総動員して本文を読み取り、その内容から正解を出していくのです。
これまた国語の勉強としては至極真っ当な考え方だと自分では思っているのですが・・・世の中の参考書を見てみると、意外とそうでもないものもたくさんあるのが現実です。「本文を読まなくても選択肢だけ見たら分かる」とか「この言葉さえ見つければ答えが分かる」とか、そのような胡散臭いテクニック集があちこちに転がっています。
私はこういう書籍は不誠実だと考えています。本来やるべき国語の勉強を虐げ、その本質から逸脱させるように仕向け、そうやって商品(書籍)を売っているのですからね。こういうものが跋扈している現状のままで、入試制度のほうが「思考力・表現力を問う内容に変化させる」なんて鼻息を荒くしても、なかなか国語教育は前進しないでしょうね。
「でもそんなテクニックで問題が解ければいいじゃない?」・・・こういう意見もきっと出てくると思います。私も受験指導をしている身なので、点数アップという結果を出すものであれば、それに良し悪しを断定するのもおかしな話だと自覚しています。
けれども解けない。このようなことをやっていても、絶対に解けるようにならないのです。
それはそうですよね、国語の問題では「本文に書いてあること」から論理的に考えて答えを導くはずです。それなのに本文を全く読まなかったり、読んだとしても”表面的に軽く”しかやらなかったら、まず解けないのです。
だから往々にしてそういうテクニック集は、そのテクニックが使用できる問題で紹介し、そのテクニックが使用できる演習問題を準備しています。だからそのときは使える気がしますし、それで解けるものだと感じてしまうのですね。・・・いやはや、嫌な世界です(汗)
国語においても私は、いろいろな参考書・問題集を比較検討しました。その結果「本文を読まなくていい」という内容が出てきたら、もうその段階でその本は信用しないようになってしまいましたね(笑)
そういう私が、あまりのできの良さに唸ってしまった(本当に声が出ました(笑))一冊がこちら。
詳しいことはここには書きません。が、入試で国語が必要になる高校生にはぜひ手に取ってほしいと思います。語彙・文法・ジャンルごとの読み取りのポイント・論理展開・・・国語(特に現代文)の読解に必要な知識の基礎が、ほぼ全てこの一冊に網羅されています。これにしっかりと取り組んだ上で、より難しい問題を解いてみると、ぐんぐん実力がついていくでしょうね。
今、一番”信用している”国語の参考書ですよ(笑)