特に理系科目に関係しますが、文系の受験生でも当てはまることだと思います。
例えば、数学IAで言えば、二次関数の放物線を描く、図形の計量の分野では問題に図が描いてあっても
自分で描き直してみる、・・・など。
数学IIBで言えば、微分積分では増減表までは確実に書く、数列で簡単な実験をしてみる、
ベクトルでは大まかな図を自分で描く・・・など。
物理では、考えている現象の図を描く、参考となるべき図(レンズにおける三角形の相似など)を描く、など。
化学では、化学反応式・熱化学方程式・酸化還元の半反応式などを書く、など。
中でも非常に目立つのは、理科科目についてきちんと図を書く受験生が思ったより少ないこと。
問題文に式が書いてあったとしても、それを変形した式や、複数をまとめた式は必ず書くべきです。
そうすることによって、勘違いしているものを見つけたり、計算した結果を確認したり、
使い方は様々です。
しかし一度、「こうやって解く」ということが頭に思い浮かんでしまうと、
つい問題文に付けてある図に少し書き込む程度で、図を書かないことが多い。
私は授業中、イメージ化のためにも図を頻繁に描くことにしています。
それで多少の時間を使っても、それは”必要経費”ですからね。
この部分を簡単に扱ってしまったがために、問題の本質が掴めなくなることもあります。
・・・そもそも問題の図だけで解けるのなら、問題を解く全員が解けることになりますからね。
問題で与えられた図に、どれだけ自分なりの考察をすることが出来るのか、
この部分で解けるかどうかが決まってくるのです。
ただし数学などは、図を描いているような時間は勿体無いと感じてしまいやすい。
理科科目に比べて、明らかに試験時間が不足する状況になってしまうことが多いですからね。
けれども”必要なもの”に対して手を抜いてしまうと、
図を描く以上の時間を「解き方に迷っているだけ」で、無駄に過ごしてしまうことになるのです。
最近受験生の指導をしていて、「これは間違ってはいけない問題」というものをはっきりさせるようにしています。
それは基本的な問題だから間違ってはいけない、簡単だから間違ってはいけない、・・・というものではありません。
手を動かしさえすれば、その生徒にとって「必ず解けるレベルの問題」に対して、明示しているのです。
受験生にとっては、誰しも「1点でも多く」点数を取りたいもの。
ならば手間を惜しんで点数を下げてしまうものが、何より「間違ってはいけない問題」と言えるのです。
簡単な問題を勘違いすることは、私にだってよくあることです。
しかし教える立場として、手間を惜しむような指導をするのは、論外なことだと思っています。
それを感じてもらうためにも、私自身は問題を解くための様々な図や考え方を、書きだすようにしているのです。
数学とは異なり、理科科目では時間に余裕があることが多いと言えます。
ならば理科科目は、手間を惜しむほど時間が不足しているわけではない。
理科科目で手間を惜しむ事は、それだけ自分で点数を下げようとしていると認識しましょう。
ということで、厳しい内容の文章と鳴っていますが、なかなか問題を解く実感が湧かない場合は、
このように認識を変えることで、問題の印象が激変することがあります。
出来れば多くの受験生が、納得のいく成果を出して欲しいと思うので、
今日はこのような内容にしてみました。
ぜひ参考にしてもらって、1点でも2点でも多くの点数を取れるようにしていきましょうね!